ザ・ウーマンー飼育された女

どう考えても、原作がケッチャムって思えない。

◆制作
原題:THE WOMAN 2012年 アメリカ

◆キャスト
ポリアンナ・マッキントッシュ
ショーン・ブリジャース
アンジェラ・ベティス

◆あらすじ
弁護士のクリスは妻と娘と息子との4人暮らし。ある日、趣味のハンティングで出会った野生の女性を獲物として持ち帰ったクリス。それを境に一家が崩壊していく。

***

原作のケッチャムもそのもとになった実際の事件も、加害者は女性なのだけどこの映画の加害者は男性。いや、それよりなにより野生の女性ってそんな話はケッチャムにも実際の事件にも出てこないんだけど。

倉庫で野生(人食い人種の生き残りらしい)の女性を飼い始めるクリスって一部の男性の願望なんじゃないのかよっと。ケッチャムの「隣の少女」が怖いのは、いじめる側、逆らえない側の精神。妬み、恨み、蔑み、そうしないと自分を肯定出来ないみたいで、その為に想像も出来ないほどの虐待を平気でやっちゃう、そういう人の心の状態。

野生の女を飼育して、思い通りにしよーって欲望の塊のクリスって怖いっていうよりちょっと滑稽で笑えちゃう。おまけに相手は人食い人種の生き残り。サバイバルゲームかよっと。
かるーく笑えるホラーとしてはありなのかもしれない。てか、それ以外にはないかも。