キョンシー

1985年じゃない方。面白かった。⊂((〃 ̄ー ̄〃))⊃ ふふふ昔のキョンシーより、こっちの方が好み。

キョンシー [DVD] - チン・シュウホウ, クララ・ワイ, パウ・ヘイチン, ジュノ・マック
キョンシー 

◆制作
原題:Rigor Mortis 2014年 香港

◆キャスト
チン・シュウホウ
チン・シウホウ
カラ・ワイ
パウ・ヘイチン
アンソニー・チェン

◆あらすじ
 ●はじまり
道士役として知られた俳優シウホウだが、今は落ち目になり妻子とは離れ死に場所を求めていた。そんな彼は幽霊が出るという団地の2442号を借り、そこで死のうとする。が、すんでのところで、団地に住む飯店の店主ヤンに助けられる。ヤンの店へ行くと、そこには団地の住民がいた。子供を連れた女性、親切なおばさんとその夫、病にかかっている道士。

 ●住民
子供を連れた女性は、夫が妹をレイプしようとしているのを目撃し夫を刺し、夫に刺され亡くなっていて、それを苦にした妹も自殺していた。その部屋はあの2442号室。それ以来、双子の幽霊が出るように。

親切なおばさんは住民の縫い物などをしていた。ある日、夫が亡くなりそれを認めたくないおばさんは道士に夫を生き返らせてくれと頼みます。夫が生き返らず焦るおばさんは、住民を殺し願いをかなえようとします。が、道士は、自分の命も長くないと知っていて、おばさんの夫の遺体に双子の魂を入れた。

 ●キョンシーとの戦い
双子の魂を入れたおばさんの夫は、魂が2つ入って凶暴になる。キョンシーを倒したいとシウホウは、飯店の主人に頼みます。飯店の主人は、道士の家系でシウホウに力を貸すことに。
煙草1本が消える時間だけ結界をはる。その時間を過ぎたら生きては戻れないその間に、シウホウはキョンシーを倒さなければならない。

激しい戦いの末、キョンシーは火だるまになり、親切だったおばさんは首を切り自殺。シウホウと飯店の店主、キョンシーになったおじさんは団地から転落します。これらの事は、シウホウが自殺する間際に見た最後の夢、幻だった。

***

飯店の店主役のおじさんが、おじさんなのだが格好いい。セリフもいい。死のうとした俳優さんが助けてくれてありがとうと言うと次も助けられるとは限らない。次に助けたら礼を言えとか。

若い人じゃその台詞は決まらないかと思う。あれこれ経験してきたからこそ、次はどうなるかわからんと言える感じ。 団地内の人の縫い物を引き受けているおばさんが、夫を生き返らそうとする様がまたいい。自分の命をかけて人に迷惑かけても生き返らそうとするおばさんの愛の深さ。私は生き返らそうとはしないだろうけど。

それがかなわなかった時、自分の首を切るのがまた生々しくていい。そのぐらいの覚悟がなければ自然に逆らって生き返らせようなんて思わない。そして何より気持ち悪く恰好いいのが、双子のお姉さん。生きかえらそうとした遺体に入る魂なのだけど憎悪とか悪意とかそんなもんじゃなく、念、怨念になってるよねぐらいな感じがいい。

美術面がすごく好き。恰好よくて怖い。時間の流れが時に緩やかになる感じが、緊張感があって好き。でもやっぱり、個人的には飯店のおじさんかな。昔のキョンシーに若い頃出演していたらしく、見たら今の姿が想像できない感じ。あの生活力とさりげなさがいい。格好いいおじさんになるには時間がいるのね。