ウィッチ

映画を数本借りてきた。1つめがウィッチ。期待してなかったのだけどよかったな。


◆制作
原題:The Witch 2017年 アメリカ

◆キャスト
アニャ・テイラー=ジョイ
ラルフ・アイネソン
ケイト・ディッキー
ハーヴェイ・スクリームショー

◆あらすじ
町を追い出された敬虔なクリスチャン夫婦ラルフとケイト。2人の間には、長女のトマシン、長男のケイレブ、双子のマーシーとジョナス、赤子のサムの5人の子供がいた。

魔女が棲んでいるという森の近くで自給自足を始めた家族だが、トマシンがサムをあやしてる間にサムが消える。サムを失った母は不安定になる。家の中の空気は重い。

母の銀のコップがなくなり、トマシンを疑う母。父が獲物を取るトラバサミと交換していたのだが、それを知る父もケイレブもそれを言えない。

次男のケイレブが朝早く家を出ようとするのをトマシンが見つけ、1人では行かせられないと一緒に出るが、途中ではぐれてしまう。サムに続きケイレブまでも行方が分からなくなり、母はもっと不安定に。

双子のお守り、家畜の世話、家事とトマシンには言いつけるのに、他の子には甘い母。それに口を出せない父。疑われているトマシンはどんどん孤独で辛い状況に。そして、一家は最悪の結末をたどる。

***

赤ずきんちゃんがベースなのかな。そこに狂信的な宗教色がからむ。若い処女の美しい娘トマシンが、この一家の中で一番価値がある禁断の果実なんだろうな。

宗教的には、母はすでに処女ではないので価値がなく、男と成熟してない子供にも価値がない。だからこそ若い処女の娘は価値があり忌み嫌われる。崇拝と迫害は表裏一体なのかもしれない。

孤独と与えられなかった愛情、きせられた濡れ衣、それがトマシンを魔へと誘う。赤ずきんちゃんが怖い話だからか、わりと好き。