外には恐怖、中には狂気が副題なのかな。

イット・カムズ・アット・ナイト

イット・カムズ・アット・ナイト
◆制作
原題:It Comes at Night 2017年 アメリカ
◆キャスト
◆キャスト
ポール:ジョエル・エドガートン
ポールの妻サラ:カーメン・イジョゴ
ポールの息子トラヴィス:ケルヴィン・ハリソン・Jr
ウィル:クリストファー・アボット
ウィルの妻キム:ライリー・キーオ
ウィルの息子アンドリュー:グリフィン・ロバート・フォークナー
◆あらすじ
夜にやってくる何かの感染から逃れるため、森の中の一軒家に隠れ住むポール一家。その家に、ウィルと名乗る男とその家族が助けを求めてやって来た。ポールは感染を防ぐため「夜入口の赤いドアは常にロックする」というこの家のルールに従うことを条件に彼らを受け入れる。
うまく回り始めたかに思えた共同生活だったが、ある夜、赤いドアが開いていた。
***
冒頭、ポール一家の祖父が何かに感染し亡くなる。なので、何かの妄想というわけではなさそう。ただ、夜にしか感染しないのか、昼間は安全だと思ってそうなポール一家の根拠はわからない。
祖父を埋葬し、ポールと妻、息子のトラヴィスの三人は感染を警戒しながら、日々を過ごす。
そこへ空き家だと思ったというウィルが侵入する。ウィルは妻と子供を残して水を探しに来たという。妻と子供を迎えにポールとウィルは、ウィルの妻子を迎えに行き、ルールを守れるならと家に招き入れる。
最初は上手くいっているかに見えたが、一つ屋根の下ウィルと妻の夫婦生活が聞こえてしまい、若いトラヴィスは不眠気味になってしまう。そんな中、トラヴィスが可愛がっていた犬が異変を感じたのか突然吠え出し入り去ってしまう。結局、犬は感染したのか血まみれで戻ってきて亡くなってしまう。
ある夜、トラヴィスは異変を感じ部屋を出ると、ウィルの小さな息子が廊下に出ていた。部屋に送り届けふと見ると、あの赤い扉が開いていた。
感染するとイボができ口から多分血?を吐くらしい。が、その感染の正体はわからない。何故、昼間は感染しないのか。それは何を介して感染するのか、そういう説明はない。治療ができないのか、他の地域はどうなっているのかそういう説明もない。
ただ、この映画は感染がテーマではないんだろう。感染によって起きる人と人との関りがテーマな気がする。小さな家に暮らす他人の一家。音、習慣、ちょっとした行き違い。それが疑心暗鬼を誘い睡眠を邪魔し、恐怖をあおる。
17歳だっけかなのトラヴィスをまだ若いウィルの妻は意外と大人なのねと言う。ポールと妻にとってはまだ子供。でも他人から見たらそうじゃない。
ウィルの小さな息子は害がないように見えていたのに赤い扉が開いた時、廊下にいたことで感染したんじゃとポールが疑い始める。それが悲劇の幕開けに。
ウィルの妻の立場だったら、トラヴィスを怖いと思うだろうな。何もされていなくても。