今は亡き古尾谷雅人さんが出てる。八つ墓村のモデルとなったと言われる事件、津山三十人殺しを映像化した映画らしい。
◆制作
1983年 日本
◆キャスト
1983年 日本
◆キャスト
古尾谷雅人
田中美佐子
池波志乃
夏八木勲
原泉
五月みどり
大場久美子
◆あらすじ津山事件、1938年5月に岡山県で起きた事件。死者30名、犯人を入れると31名。3名が重軽傷を追ったらしい。
細かい所は実際と違っている部分もあるのかも、というか、その当時の記録は正確には残ってないかもしれない。
***
肺病のせいで軍人にはなれず、体が弱いせいで男たちの中には入れない。最初は受け入れたかに見えた女性達も、結局は彼を拒絶する。頭はよかった。だが体が弱いせいか祖母には甘やかされていた気がする。そのせいでプライドが高くなってしまった。
男達は外に働きに出たりする。その間、村に男がいるのは何かと便利で心強かったのかもしれない。だが、継男はだんだんと女性達に執着し始める。そうなると女性の力では止められないので、みんな彼から離れていく。
結婚相手には出来ない。体が弱くてその当時の夫が出来ることが期待できないから。そうなると男性の間でも女性の間でも、中途半端な扱いにしかならず、彼が鬱憤をためていったのもわかるような気はする。
今なら、村を出るという選択肢もあるはずなのだけど、あの当時はどうだったのだろう。継男は祖母に過保護にされ、祖母をおいてはいけないとも思ったのかもしれない。村を出る事もせず、ますます村の中で孤独感を増していく。
1983年に制作されたらしく、今は亡き古尾谷雅人さんが継男さんを演じてる。細くていかにも体の弱そうな継男と、たくましい村の男(夏八木勲さん)が好対照でいい。
池波志乃さん、五月みどりさんが女性の色香を、弱いがゆえに計算高い女を大場久美子さんが、一途に思う女性の健気さを田中美佐子さんと、女優陣もなかなか見ごたえがあったな。