被害にあった子供達、それを聞き届けようとした記者たちの声。
◆制作
原題:Spotlight 2015年 アメリカ
◆キャスト
マーティ・バロン=リーヴ・シュレイバー
マイク・レゼンデス=マーク・ラファロ
ウォルター・“ロビー”・ロビンソン=マイケル・キートン
サーシャ・ファイファー=レイチェル・マクアダムス
パトリック・マクソーリー=ジミー・レブランク
◆あらすじ
2002年1月、米国の新聞「ボストン・グローブ」に、新編集長バロンがやってきた。バロンは、「スポットライト」という特集記事を担当するグループに、カトリック教会で起こっている神父による児童への性的虐待を調査し記事にするように言う。
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キリスト教は世界で最大で最古の集団とかいうのを読んだことがある。それだけ多くなればいろんな人がいるし、身動きがとれにくくなるんだろうな。
それは「ボストン・グローブ」という新聞社にも同じことがいえるんだろう。最初に新編集長がやってきた時、今までと体制が変わって仕事がやりにくくなるんじゃないか。もしかしたらリストラとかあるんじゃないか。そういう雰囲気が新聞社に流れる。
新編集長のバロンは誰かと仲よくしようというより、目的のために動くという感じの人物。少しクールに最初は見える。そしてはじまった「スポットライト」の特集記事の話。どう考えたって波風が立たないはずがない。気持ちは尻込みしつつもともかく取材してみようとメンバーは調査をはじめる。
メンバーの家族は教会に絶対の信頼をもっていたり、新聞社の他のチームは無理だろう、やめとけと忠告が入ったりする。その度に悩むメンバーたち。同時に昔に被害にあって今も苦しんでいる男性パトリックと話す機会を得る。(彼はその後亡くなったそうな)これだけの事件が時を経ても公になっていない。公になっていないのは教会からも圧力がかかっているから。その教会と対面し屈しない新編集長のバロン。
上司があれだけがんばると、スポットライトのメンバーも心強いよな。必死に食らいつくメンバー達。いつの間にか新編集長は誰より心強い仲間になっている。教会と対面した時のバロンを見てると誰よりも熱い物をもってる人なんだなと思う。
バロンとメンバーそれぞれの誰が欠けてはいけない。この人達だからこそ報道にこぎつけた。そう思わせた。人はとても優しくなれるけど、同時にとても残酷にもなれる。残酷な人にはなりたくないな。