ドミニク・シルヴァン/サムライの娘

ローラとイングリットに会いたくて。
サムライの娘 (小学館文庫) - ドミニク・シルヴァン, 中原 毅志
サムライの娘 - ドミニク・シルヴァン


◆制作
原題:Die Tochter des Samurai 2007年 フランス 小学館文庫

◆あらすじ
パリの高層ホテルから、ブリトニー・スピアーズのそっくりさんでダンサーでもある女性が墜落した。偶然居合わせた人が録画したその映像は、繰り返しテレビで流された。

死の真相がはっきりしない事もあり、父親の知り合いであるイングリットとローラは調べ始める。

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欲望通りにすむ女の時は、イングリットとローラが住む界隈が目に浮かぶようで好きだった。パリの小さな通りに、マッサージ店や美味しいレストラン、ちょっとした相談が出来る精神科医、そういう下町っぽい感じが楽しかった。

今回は、もうちょっと範囲が広い。ベルの店も精神科医も出てくるけれど、マキシムもカティジャも台詞はなくちょっと淋しい。

その分?ブルターニュ地方のレンヌという町や、日本まで出てくる。イングリットとローラが日本に来た!と想像すると、それだけで顔がゆるんでしまう。

スピアーズのそっくりさんを仕事にしてた女性、マドンナのそっくりさんを仕事にしてた女性。ホラー映画にパーティ、人の不幸もカメラに収め、それがテレビで何度も放送され、自宅にウェブカメラをつけブログで日記をつけ。

エンターティメントなしにはいられない現代人。そこには必ずお金と野望がある。いろんな要素が入っているけれど、すんなり読めたな。次が出たら買うかも。イングリットとローラ、2人とも好きだから。また会えるといいな。