ジェラルド・カーシュ/瓶の中の手記

不気味なファンタジー。

壜の中の手記 (角川文庫)


◆制作
原題: The oxoxoco bottle 2006年 イギリス 角川文庫

◆あらすじ
エドガー賞を序章した瓶の中の手記をはじめ、奇妙な物語を、12編集めた短編集。奇妙な話の中にもユーモアが感じられる。ブラックユーモアかな。ミステリーというより、ファンタジー。それも、ちょっと怖い感じの。

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「豚の島の女王」
最後のシーン。自業自得なタック。ラルエットの最後の言葉が切ない。

「ねじくれた骨」
読んでる間、長いなーと思ったのだけど、なぜか読むのを止められず。このあたりから、カーシュワールドに入っちゃったのかな。

「瓶の中の手記」
他のを飛ばして、こっちを先に読んだ。おかげで本を読むモードに入った気がする。ピアスの最後がどうなったのか、それを知りたいとは思わないが、トントが前のように気まぐれを起こした事を祈りたい。

「破滅の種子」
短いのだけど、この中で1番好きな話かも。私にもこの手の才能があったなーと思う。

「狂える花」
もし、この話が本当だったら(んな訳はないだろうけど)嫌だなー。どんどん、世界がおかしくなってく事になるもんな。

「死こそわが同志」
お金が腐るほどあっても幸せにはなれないサーレク。敗北感いっぱいのサーレク。彼が手に入れたものは、お金と死だけだった気がする。死ぬ寸前に大笑いしたサーレク。けれど、その笑いは。