ウィリアム・J・コフリン/不倫法廷

弁護士チャーリーのキャラがよかったな。

不倫法廷 (光文社文庫) - ウィリアム・J. コフリン, Coughlin,William J., 善之, 中山
不倫法廷 - ウィリアム・J. コフリン


◆制作
原題:Shadow of a doubt 1997年 アメリカ 光文社文庫

◆あらすじ
弁護士という過酷な仕事のプレッシャーから酒に溺れたチャーリー。かつての華々しい法廷劇からは身を引き、わずかな地元の案件を引き受けながら、断酒会にも顔を出していた。

そんなチャーリーのもとへ、かつての恋人ロビンが現れる。

***

彼女の娘が、義理の父親殺しで逮捕されたという。弁護を依頼するロビンだが、一線を退いた自分がもう一度刑事事件の法廷に戻れるのかとチャーリーは危惧する。が、ロビンの説得に、結局は事件に首を突っ込む事に。

ロビンはしたたかな女性。その娘は気丈だがまだ若い。それぞれのもつ性質が、だんだん明らかになっていく。

明らかになるにつれ、チャーリーの人を見る目や彼の性質も問われる事になる。その過程が、面白かった。娘の物語も切なくてよかったな。

そして事件が終わった時、事務所というには簡素なチャーリーの仕事場に変化が。情けなさが可愛かったり、でも力強い一面が見えたりおじさん?の等身大の姿に好感がもてた。

チャーリーみたいなおじさんがいたら、家族だと嫌かもだけど友人なら珈琲でお友達したいな。