子供の頃の合言葉、ダービーに急げ。でも何故今頃?あらすじを読んで、そう思ったら手にとってた。
◆制作
原題:The Fifth Secret 1997年 イギリス 扶桑社
◆あらすじ原題:The Fifth Secret 1997年 イギリス 扶桑社
9年前、ジェインの兄ルーシャンが謎の死を遂げた直後、兄の親友ロブは姿を消した。そして今、ロブの恋人エズミが何者かに襲われ重傷を負ったという知らせを聞いた日の深夜、ジェインは「ダービーに急げ」という電話で起こされる。
それは、子どもの頃ルーシャンが「誰かトラブルに巻き込まれたら、必ず助けに行く」と仲間に約束させた暗号だった。種苗園を経営し、貧しさのなか夫婦仲に危機を抱えるジェインは、同じく仲間だった夫オーエンには黙ったまま「秘密の場所」に向かう。
それは、子どもの頃ルーシャンが「誰かトラブルに巻き込まれたら、必ず助けに行く」と仲間に約束させた暗号だった。種苗園を経営し、貧しさのなか夫婦仲に危機を抱えるジェインは、同じく仲間だった夫オーエンには黙ったまま「秘密の場所」に向かう。
***
ジェインの兄ルーシャンの死。兄の親友ロブの失踪。ロブの恋人エズミが襲われた事。それらは一本の線に繋がるのか。
もし仲間の中に、そう思うと失踪したロブや夫のオーエンさえ怪しく思えてしまう。まして、夫婦仲が危機に瀕してる状態では余計に悪い考えがよぎる。
誰にも聞く事が出来ないジェインは秘密の場所へ向かう。そこに行けば何かの回答が、いや、ヒントでもいい。何かつかめるんじゃないか。ジェインがそう考えるのは無理もない。読んでる私も知りたくなる。
でも、そういうのって危ない気がする。一人は死亡一人は失踪一人は重傷。危険がないなんて言えない。
最大の謎は動機。巻き込まれただけなのか、それとも。
登場人物を絞った事で、読みながら推理できる楽しみがあった。イギリスが舞台というのもあるのかもしれないが、サイコやドロドロした感情のミステリーじゃないのもよかった。
ドロドロしたミステリーも嫌いじゃないけど、そればかり読むと飽きるし、気持ち悪くなるし。こういうミステリーも増えて欲しいな。