森毅/考えすぎないほうがうまくいく

これでいいのだ。


◆制作
1998年 日本 三笠書房 

内容
いい人生”を送るには、「時にはちょっと常識をはずして見る力」が必要条件。「現実に合わせて要領よく行動できる力」が十分条件。仕事・勉強・読書術から確かな自分をつくる生き方まで、森流の「心豊かに生きる法」

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この先生の本は好き。読んだ当時にも似てるなと思って苦笑する事が多かった。まさか、私の記憶の仕方の謎がこんな所で解けるとは思いもしなかった。

一番長い趣味が本なのかなって思うけど、本って興味ない人はまったく興味が無い。人の趣味っていろいろ。読みたくない人は読まなくていいと思ってる。あらすじだけ聞いて、読んだ気になるなら、それでもいいんじゃないかなと思う。

というのも、私の読書は娯楽であり逃避だから。勉強の為に読むとかそういう事はほぼない。だから読むだけ読んでどんどん忘れていく。本の題名とか作家名、誰に聞いたとか聞かれても答えられない。

記憶力が悪いのかな?と思っていたら、森先生もそうらしい。たくさん読むから、覚えていられんのだそうな。たくさん読んでもそれで賢くなるわけじゃないし、いい事が書いてあったとしてもそれを実践出来なきゃ意味がなく、実践しよーにも出来ない場合もあるだろう。本だけで人間が成長するとは思えない。

実体験がないと感覚がわからない。否、読んだだけで解る人もいるのかもしれないけど私には無理。水泳の本を読んだからってすぐに泳げるようになれないし、料理の本を読んでも実際にやってみたらちょっと違うなんて事はざらにある。

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自慢したくて何を読んだか覚えていた時期もあったが、あれはつまんと書かれている。私のまわりには、本(特に翻訳本)を読む人が少なかったから、自慢のしようがなかった。

題名とか作家名覚えてないのかよとたまに突っ込まれたりして、記憶力がないのだなーとか思っていたけど、そもそも誰かと本の話をしないので覚える必要がなかったみたいだ。今は、夫さんがわりと同じ趣味だけど、「この間、読んだ本」で通じるので、やっぱり覚える必要がない。

そのくせあらすじだけは覚えてる。きっと題名や著者名より何が面白かったかの方が、ずっと楽しいし記憶にも残るんだろう。

本の話を聞きたがる人がいた。題名とか作家名は聞かないけれど。(聞いても無駄だし)
昔はあらすじを女の子に披露して、デートのネタにしてたらしい。今は雑談のネタにしてるらしい。
私はその人からスポーツの話とかを聞く。一人で全ての事に興味を持つのは無理だし、面白い話が出たりして聞くのが楽しい。趣味の違う友人がいると飽きずにすむ。

記憶するのも面倒くさがってたんだな、と納得した一冊。森先生が数学者ってのには驚いたけど。