ジョーエレン・ディミトリアス/この人はなぜ自分の話ばかりするのか

法廷で陪審員選出を仕事にしている人が、どう人を読むのかに興味があって読んでみた。


◆制作
原題:reading people 2000年 アメリカ ヴィレッジブックス

◆内容
著者は、人を読むには、できるだけ多くの情報を集め、一貫したパターンを見つけることが肝心だと主張する。

例えば、嘘をつく時人は目がよく動きそわそわする。しかしそわそわしているのが嘘をつかなくてもいいような場面であれば、その人は不正直なのではなく神経質なのだということになる。

具体例にあふれながらも、1つの情報に縛られて判断を下しがちな我々に警鐘を鳴らしている。

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普段、無意識に何気なくやっている事を意識させてくれ、これでよかったんだなと思ったのが早急に人を判断しない事。決め付けてしまっては、人間関係が狭くなる。

もう1つは、言葉だけを信用しない事。祖母の口癖が人の言うよりやる事の方が正直だった。これもこの本に書いてあった。

無意識にやっていて、ちょっと反省も含めて再確認できたのは、目的が何か、何を求めているかをはっきりさせておく事。さそりに刺さないでねと言っても無駄。さそりは刺すのが習性という例え話があった。友達を求めるなら趣味が同じとか話していて楽しい方がいいだろうけど、仕事仲間にはスキルややる気を求める人もいるだろう。恋愛相手に求めるものは人によって違う。アウトドア派なのかインドア派なのか、ひっぱってくれる人が好きなのか、並んで歩く人が好きなのか。アウトドア派の人にずっと家に居ろというのは、自分が何を求めているのかわかってないとも言える。

マイナスになる相性の人から遠ざかるのにもいいかもなと思った。性格が悪いとか悪意があるわけじゃないけど、相性がよくないという関係。そういう人に囲まれていると、ストレスが増えるし、ストレスは体の不調まで招くというし。

あまり真剣にバイブル的に読むのはどうかと思うけれど(著者と同じことが出来ない限り参考程度にしかならないだろうし)ちょっとした雑学程度に読むのはいいのかもしれないな。