暗号探偵クラブアメリカ殺人旅行#5#6

2つの暗号が交差する。


◆制作
The Bletchley Circle San Francisco 2018年 イギリス、カナダ

◆キャスト
ミリー(レイチェル・スターリング)
ジーン(ジュリー・グレアム)
アイリス(クリスタル・バリント)
ヘイリー(シャネル・ペロソ)
ブライス刑事(ベン・コットン)

◆あらすじ
ミリーとジーンの部屋にラスティという青年が助けを求めてきた。彼はミリーのいとこのエドワードの部屋だと思っていたらしい。ひどい怪我をしているが警察には連絡したくないらしい。

病院へラスティを訪ねると彼はすでに消えていて所持品だけが残されていた。所持品を持ち帰ると部屋は荒らされていた。ラスティを追ってる人が荒らしたのだと思ったミリーとジーンは、ラスティから話を聞きたくて所持品から彼の手がかりを探そうとする。

調べてみると、2列の数字の書かれた紙とヘロインが仕込まれたタバコ(ヘイメーカー)が見つかった。数字の書かれた紙を見て、逆から読むなら電話番号かもと思った彼女達は電話してみた。電話に出た相手はどちらも同じことを言った。2度と電話をしてくるなと。その電話の向こうの音から電車の終点で海の近くだと推理し、ジーンとアイリスは39番線の終点へ行きラスティを見つける。

***

ラスティはヘロインの事は知らないと言う。エドワードと会った夜、知らない男から渡された。受け渡しや支払いについて聞かれ、意味が解らずその場を立ち去ると追いかけられて暴行されエドワードの家が一番近かったので助けを求めたのだと話してくれた。ラスティは、エドワードにペーパーに近寄るなと伝えてくれと言う。

ミリーは煙草の中にあった細長い紙に書かれた暗号を解こうとしていた。ジーンはスキュタレー暗号かもと棒に巻き付けてみたらと言う。すると受け渡し場所と日時がわかった。彼女達は受け渡し場所の製材所に向かいヘロインを返した。だが、今度はエドワードが襲われる。彼らが追っていたのは麻薬ではなかったのだ。

ミリーは、襲われる理由を話してくれないと止められないとエドワードを説得する。エドワードは自分はゲイだと打ち明ける。一方、ヘイリーはペーパーというのは新聞の事ではないかと言い、新聞を見ていたアイリスは暗号化されたメッセージに気が付く。そのことをジーンに話すとそれは麻薬とは関係なく、男性同士のやりとりに使われているのだという。かつての上司がそうだったのだと話すジーン。

ミリーはエドワードに信頼できる刑事だとブライスを紹介する。エドワードは何があったか話したら自分も罪に問われる可能性があるというが、ブライスはしかるべきところへ話すという。正義が行われるはずという。この時代、同性愛は法律違反だった。

ところがエドワードは共産主義者だとして逮捕されそれを止めようとしたミリーとジーンも逮捕される。ブライスが裏切ったと思うミリー。警察はミリーとジーンは3日後に強制送還されるという。時間は3日しかなくなった。

アイリスは新聞に新たな暗号を見つけていた。短期の滞在、友達を求む、私書箱302号と。それとは別に同性愛クラブの男性たちの住所が暗号で知らされていたことも発見する。今回、住所が暗号になっていたカーティスを訪ねるとすでに襲われていた。誰の手下なんだ?と犯人は言ったと言う。

新聞に住所をのせるには1ページ丸ごと借りなきゃ出来ないとアイリスがいうと、ヘイリーは植字工を買収すればいいと言う。昔働いていた頃に知ったらしい。昔の仲間に会いに行くというヘイリー。そこで同性愛者たち以外の暗号をのせていた相手が、オーダー・ファチェーロだと知る。

オーダー・ファチェーロとは何者なのか。その名を口にした時、ブライス刑事がそれはオーデレ・ファチェリの事?と聞く。そうだとミリーがこたえると、オーデレ・ファチェリとは警察署のモットーだという。ラテン語で大胆になれ。守りも固めろという意味だと。ヘロインの受け渡しを暗号でしていたのは警察内部にいる人間だった。そして、と同性愛者たちも暗号を使っていて、植字工が掲載する欄を間違った為、ライバルがいると勘違いされたのだった。

ブライスと暗号探偵クラブの女性たちは一計を案じ、ライバルのギャングに扮してヘロインをお金儲けにしている刑事をおびき寄せる。殺人課の刑事だった。そこへラスティが現れ乱闘になり、ブライス刑事は腕を撃たれるがヘロインを売っていた刑事たちは逮捕されて事件は終わる。

エドワードとラスティは仲直りし(過去にラスティが振られていた)アイリスの夫からは手紙がくる。ヘイリーはアイリスに暗号機の修理を頼まれていたが、ヘイリーの同性愛を隠した方がいいというアイリスにヘイリーは反発しギクシャクしていた。だが、アイリスの息子の恋愛(人種が違う)を見て、愛する人を愛すると言ったアイリスの言葉にヘイリーの気持ちがとけ暗号機を修理すると言う。そしてミリーとジーンのパスポートは戻ってきた。

今回は同じ暗号を2つのグループが使っていて誤解を生んだというストーリーになっていて、その間に同性愛というテーマを絡めている。ミリーのいとことヘイリー、男性と女性の両方の同性愛の問題も描かれている。ヘイリーの悲しそうな顔がなんだか辛かったな。名前を覚えるのが苦手なので、主要メンバーだけでも名前を書いておくことにした。今更だけど。