ジル・マゴーン/パーフェクト・マッチ

 すぐに解決できそうな事件だと思っていたら、辻褄の合わない事が多くて。
面白そうだなと手を出した。

パーフェクト・マッチ (創元推理文庫 M マ 11-1) - ジル マゴーン, 高橋 なお子
パーフェクト・マッチ (創元推理文庫 M マ 11-1) 

◆制作
原題:A Perfect Match 1997年 イギリス 東京創元社

◆あらすじ
嵐の去った早朝、湖畔で見つかった女性は最近莫大な遺産を相続したジュリアだった。彼女は全裸で、一緒にいたとされるクリスは、姿を消したまま。クリスが犯人と疑われるが、腑に落ちない点が多すぎた。

ジュリアは何故、湖畔に行ったのか。クリスは何故、姿を消したのか。
ロイド警部とジュディ部長刑事が事件に挑む。

***

順番どおりに読んでないんで、ロイドとジュディの仲が、元に戻ってた。
マゴーンは最初に読んだ本が面白かったので、目にするとつい買ってしまうけれど、この本はちょっと失敗だったかなと、途中まで思った。

クリスが犯人ではない事はわかっているのに、逃げ回っているせいでそこから事件が進展しない。周辺の聞き込みばかりで小さな情報は集まってくるが事件の真相は、ちっとも見えてこない。

ところが、車についていた指紋がクローズアップされた時点で、するすると答えが見えてしまう。他にいないのだもん。そのほどけ方は好きだな。

ロイドとジュディの仲もそうだけど、この本は初期に書かれたものなのだろう。
マゴーンがだんだん面白くなっていった過程が想像できて、そういう楽しみもあったかもな。