男たちによる虐待と司法制度の限界がテーマになってる。
◆制作
原題:All Fall Down 2003年 アメリカ MIRA文庫
原題:All Fall Down 2003年 アメリカ MIRA文庫
◆あらすじ
三つ子の長女メアリーは警察官で、彼女は虐待している男性達の亡くなり方に共通項を見つける。事故、過失にみせかけた頭のいい犯人の正体は。
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エリカ・スピンドラーは今回はじめて読むけれど、もう一冊読んでみたい。
子供の頃、虐待にあった三つ子達のその後。長女のメアリーはのりこえようとして警察官になり、夫と離婚はしたもののいい母になり健全な生活を送ってる。次女のミアは医者と結婚したが買い物に依存し、感情が欠落したのか最期には。
三女のアシュリーは冷静さを装ってはいるが、自分も相手も責めてしまう。そして、最期には自分を。
この本にはもうひとり、彼女達と同じような女性が出てくる。まるで四つ子のように描かれている、ヴェロニカ。彼女も、次女のミアと同じ運命をたどる。
同じ体験をしても性格や考え方によって、その後が違ってくる。どんな体験をしたにしろ、それを一生傷として引きずって生きるか乗り越えて生きるか。
メアリーが惹かれていく男性として、コナーというFBI捜査官が出てくる。現実にこういう人に近寄りたいとは思わないが、ちょっと素敵。