パトリシア・コーンウェル/証拠死体

何故、彼女は戻ってきたのか、何故ドアを開けたのか。


◆制作
原題:Body of Evidence 1992年 アメリカ 講談社

◆あらすじ
残された傷痕は、美人の売れっ子作家ベリル・マディソンが必死で抗い、命乞いをしながら死んでいったことを物語っていた。何故、彼女は殺されたのか。

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何故、ベリルが帰ってきたのかが知りたくて読み始めた。が、オレンジ色の繊維が何なのか。とか、原稿、いやMの話とか次々に引き込まれていった。

ベリルの精神状態が描かれている所が読みどころかな。ひと時も休まる時がない、緊張した精神状態。キー・ウェストでの日々は、何にも変えがたいものだっただろう。

そんなあたたかい人達と過ごす日々を捨て彼女は戻ってきた。その後を思うと、胸がしめつけられる。