西遊記はじまりのはじまり

面白かったー、てか書くの忘れてた。人魚姫より先に見てたのに。


◆制作
原題:西遊 降魔篇 2013年 中国・香港

◆キャスト
ウェン・ジャン
スー・チー

◆あらすじ
若き妖怪ハンター玄奘(ウェン・ジャン)は、わらべ唄を武器に妖怪たちの善の心を目覚めさせようとするがうまくはいかない。ある日、半魚半獣の妖怪に襲われた川辺の村で、彼が村人たちと協力して陸に上げた魔物が人間の姿に変身する。

わらべ唄は全く効果がなく、逆に攻撃された彼を女性妖怪ハンターの段(スー・チー)が救う。

***

わらべ唄を武器にするハンターが後に三蔵法師となるわけだけど、最初は頼りなく感じる。妖怪相手に武器が唄ってどうなのよと。ところがこれが最後に生きてくる。孫悟空が力を見せつけるように、次々と妖怪を倒し段までも殺し玄奘の髪をむしりとる中、彼は非暴力を貫く。

人として強いという事は、決して力が強いという事ではない。どれだけ苦しくても自分が信じるものが揺るがない、その姿勢。逆に力に頼り力を誇示する孫悟空もまたいい。神に歯向かい、納得いくまでとことんやりつくし最後には神の手にやられる。

やられるがその先に安らぎを見る。そんな真面目にいい映画なのに、とことん笑わせてくれる。孫悟空が閉じ込められてる間の悟空と段のやり取りは好き。その直後の美しい段。その落差。上手いよなー。