ケネディの叔母であるビック・イディとその娘のリトル・イディのグレイ・ガーデンズでの暮らしぶりが描かれてる。
かつてはイーストハンプトンでつまらない常識に反抗しながら、社交界の一員として豪華で贅沢な暮らしを楽しんでいた「ビッグ・エディ」と「リトル・エディ」ブビエ・ビール。
グレイ・ガーデンと呼ばれる家で、エキセントリックかつ相互に依存しあう二人の人生が零落していく様子を描く。
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マイゼル兄弟の1975年のドキュメンタリーというのがあるらしい。そっちも観たかったな。
観たのは、ドリュー・バリモアとジェシカ・ラングが演じたテレビ映画。
好き嫌いが分かれるだろうな。私は嫌いじゃないけれど。なんというか、大げさだけど生きるって事そのものが画面の中にある感じ。
イディ親子はこういう風にしか生きられない。夫の言いなりになっていれば、ビック・イディは生活費に困る事はなかっただろう。
グレイ・ガーデンズを手放せば、金銭的には楽になっただろう。親の言う通りに、誰かと結婚していればリトル・イディも生活に困らなかっただろう。
損・得で言えば明らかに損だし、一般的な生活からは逸脱してる。悪臭を放ち食べるものに困り、それでもこういう風にしか生きられない。そのことを、受け入れているビック・イディ。
嘆く事も悲しむ事も、楽しむ事もありのままに受け入れてしまう。どうして受け入れられるんだろうとも思う。ただ没落した名家の女性達と、同情してみる事が出来ない。彼女達はこういう風にしか生きられない。良くも悪くも。