ノック 終末の訪問者

 シックス・センスのM・ナイト・シャマラン監督作。



◆制作
原作:Knock at the Cabin 2023年アメリカ

◆キャスト
休暇を過ごす3人家族
エリック(ジョナサン・グロフ)
アンドリュー(ベン・オルドリッジ)
ウェン(クリステン・ツイ)
謎の4人組
レナード(デイヴ・バウティスタ)
サブリナ(ニキ・アムカ=バード)
レドモンド(ルパート・グリント)
エイドリアン(アビー・クイン)

◆あらすじ
人里離れた山小屋で、休暇をすごしている3人の家族。突如現れた4人組は、彼らに告げた。
3人のうちの1人が犠牲になることで世界は救われる、選ばれた人を殺さないと世界が終わると話す。当然だけどそんなの信じられないと3人は言う。

そこで4人組は「第一の災いは解かれた」と言い4人の1人を殺してしまう。テレビをつけるとそこには大津波。彼らはヴィジョンを受け取っていて、その通りにしないと世界はもっとひどくなると言う。

ヴィジョンを見たという4人組の話を信じるか。信じたとして家族の誰かを犠牲にするか、それとも家族を犠牲にしないか。

なぜ世界は滅びるのか。その究極の選択の結末は。

***
なんか違和感があるなと思って調べたら、原作があった。

原作との違いは、ウェンが亡くなるかどうか。3人家族のエリックとアンドリューは男性同士の夫婦で娘のウェンとの3人家族。映画ではウェンが生き残っている。本ではウェンは亡くなっているらしい。原作は読んでいないけど。ウェンが亡くなっても選択して犠牲にしたわけではないので、災いは止まらないらしい。
sin-detail-title">家族の中で一番幼い子供を生かすか亡くすかの違いは大きい気がする。子供と大人1人が残った場合、子供を守らなきゃという意識が働く気がする。それは生きる力になりやすい。大人2人が残った場合、お互いへの気持ちが試される気がする。自暴自棄になるのか、相手を最後まで守ろうとするのか、そもそもヴィジョンを信じるか信じないかでも違ってくる。映画の中でもそういうシーンがある。そして自分達の命か地球上にいる全員の命か、という選択もある。
原作通りに描いて欲しかったなと思う。あの違和感はキャラの考え方がぶれてしまったからなんじゃないのかなと言う気がした。

家族か人類かの選択、他の人はどう思うんだろうか。私は迷わず家族を選ぶと思う。身近な人すら守れないのに、人類を守ろうなんて烏滸がましい気がするから。

「第一の災いは解かれた」と言い4人の1人を殺してしまうのだけど、殺された役の俳優さんはハリーポッターのロンなんだけど、思ったより早く退場。勿体ない使い方な気がしたな。