米原万理/嘘つきアーニャの真っ赤な真実

角田光代さんの「今、何汁?」の中で、紹介されてた本の中で気になってた本の1つ。

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫) - 米原 万里
嘘つきアーニャの真っ赤な真実  - 米原 万里

◆制作
2004年 日本 角川文庫

◆内容
主人公のマリがソビエト学校の中で出会った3人の友達を、30年後に探し当てた。少女時代には知らなかった真実に、マリは出会う。

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1人目は、リッツァ(リッツァの夢見た青空)2人目は、アーニャ(嘘つきアーニャの真っ赤な真実)3人目は、ヤースナ(白い都のヤスミンカ)

学生時代の友達を思い出しながら読んだ。懐かしい風が吹くようでいて、国際色豊かなクラスメート達は新鮮。それぞれの国の文化が見えるのも、楽しい。

お気に入りのシーンは、人体の器官には、ある条件の下では六倍にも膨張するものがあります。それはなんという名目の器官で、またその条件とはいかなるものでしょう。と先生に聞きそれに答える教室のシーン。

日本にいると、世界もずっと戦争がなかったような気になるけれど、世界では民族間の争いがあったり独立する国があったりする。

そういう事に、人の生活が影響を受けているのを読むと戦争がない時代の日本で生活していられるのは、幸せなんだなぁと改めて思う。