ジル・マゴーン/踊り子の死

 今回の犯人は女性の方が見破りやすいかも。

踊り子の死 (創元推理文庫 M マ 11-4) - ジル マゴーン, 高橋 なお子
踊り子の死  - ジル マゴーン

◆制作
原作:Death of a Dancer 2002年  イギリス 東京創元社 

◆あらすじ
寄宿学校での舞踏会の夜に副校長の妻が殺された。暴行された形跡があったと聞いた教師達は一様に驚いた。男と見れば誰彼構わぬ彼女の色情狂ぶりは、学校の悩みの種だったのだ。レイプ目的の犯行ではないのか。動機は。彼女に何が起きたのか。


色情狂ってほんまにいるんやろか。この本の中で色情狂とされた被害者、ダイアナだってそうとは思えなかった。体も心も愛して貰いたいと思う、平凡な女性だった気がする。不幸な事に、どちらか片方を満たせる相手しか見つけられず、その飢餓感から次々と相手を変えていった気がする。

それはそれとして、奔放だと思われていた女性を暴行した人とはどんな人なのか。その後の彼女の行動を見れば可能性は絞られてくると思う。登場人物を見れば犯人の想像もつく。

ミステリーの読み始めの頃は、アリバイとか証言とかを細かく追って犯人は誰だ?って読んでたのに、最近は性格描写で犯人がわかってしまう事が多くなった。

犯人は途中でわかってしまっても、マゴーンの話の作り方が好き。
その夜、それぞれがどんな動きをしたか。その行動の動機やそれぞれの事情、悩み。一夜の出来事を絵のように描いてく。

ちょっとググってみたら、イギリスの作家さんなんだな。