リチャード・ノース・パタースン/子供の眼

読んでる間、ついにんまりするシーンが多かったな。リッチーという男性を見抜けず自分の欲に走った学校の先生を、法廷の中でやりこめちゃう時の皮肉に笑えたり。

子供の眼〈上〉 (新潮文庫) - リチャード・ノース パタースン, Patterson,Richard North, 一紀, 東江  子供の眼〈下〉 (新潮文庫) - リチャード・ノース パタースン, Patterson,Richard North, 一紀, 東江
子供の眼〈下〉- リチャード・ノース パタースン


◆制作
原題:Eyes of a Child 2004年 アメリカ 新潮文庫

◆あらすじ
民主党より上院選への出馬を要請された辣腕弁護士、クリストファ・パジェット。恋人のテリは、夫リッチーとの離婚を決意。が、リッチーが流した陰湿なゴシップが二人の未来に影を落とす。そこへ、リッチーの突然の死。

それを密かに願っていた人間は少なくはない。しかし警察が逮捕したのは、なんとクリストファだった。

***

リッチーみたいな人って、あそこまで極端じゃないけどいる。アメリカが舞台の話だけど、日本でも充分起こり得る話だと思った。恋愛とか親子の関わり方にしても、当たり前と言えば当たり前の事が描かれてる。その当たり前ってのがなかなか難しい。

前作の罪の段階で相手側にいたキャロラインが、今回こちら側の弁護士になっている。
罪の段階ではキャロ対クリスという構図になっていて、クリスの助手的な役割にテリがいる。今回の子供の眼では、テリが主人公で逆にクリスが補助的な存在になってる。

そのクリスの弁護士をキャロがやっている。知っているキャラクターが、次々と新たな面を見せる事で、飽きさせずに読めた。