胆嚢摘出と虫垂切除を同時に腹腔鏡手術体験記ー手術当日ー

 写真は私の胆嚢から出た石。大きいのが2つに中ぐらいのが1つ、小さいのが6つ。一番大きいのは1cmぐらい。

胆嚢の石


朝、看護師さんが検温や血圧を測りに来た。前日に用意されていた弾性ストッキングと手術着に着替えるように言われる。準備が終わった頃、執刀してくれるお医者さんが2名とも来てくれた。夫と共に頭を下げた。手術前に顔を出してくれただけで心強い気がした。

時間が来て看護師さんと夫と一緒に歩いて手術室へ行った。夫に「行ってきます」と言って看護師さんと中へ入る。手術室は複数あるらしく廊下で手術室看護師さんに引き渡された。間違えがないように名前と生年月日を確認され、手術室へ入った。

入った途端、あ、これ、やばい、考えられない恐怖が襲ってきた。逃げようと思ったその時、手術室看護師さんがこちらへ座ってください。手はこちらへとテキパキ動いて、あ、はいと流されている間に、昨日面談した麻酔科のお医者さんに「緊張してますか?大丈夫ですよ」と言われ、「あ、はい」と言いかけた途中で意識が無くなった。

「終わりましたよー」という声で目が覚める。夫の顔も見えた。ただいまって言おうと思っていたのに後から聞いたら「いたい、いたよー、くそっ」とか言わなかったそうな。柄の悪い婆ですまぬ。ここからは意識も時間の感覚がとぎれとぎれ。手術時間は3時間だったそうな。

酸素呼吸、導尿とドレーン、心電図、点滴はつけられていた。横を向きたくて看護師さんに頼んだのだろう「自分で向いた方がいいんですよ」と言われて右を向いた記憶はある。多分、その前に気持ち悪いとも訴えていたのだろう。右を向いた途端に枕元にあった吐瀉物容器に吐く。同時にお腹に激痛。看護師さんが吐き止めや痛み止めを入れてくれたみたいだが、嘔吐が止まらない。執刀医から別の吐き止めの指示が出たから、新しい吐き止め入れるからねと言われたのは覚えている。結局4回吐いた。持って行った顔や手を拭くシートがいつの間にか枕元にあって、顔と口を拭う。顔だけがやけに乾いて熱く、手拭きシートで何度も顔を拭く。

もう1つ痛かったのが肩。もともと50肩になりかけみたいな症状があった。看護師さんが言うには、手術時に仰向けで手を固定したせいかもねと言っていた。

この痛みが一生続くわけじゃない。いつかおさまる、大丈夫。そう念じながらひたすら痛みがひくのを待った。夜は長かった。