須藤武雄/科学捜査の現場

この本は、「マリリンの毛はなぜちぢれていたか」を加筆修正し、改題されたものだそうな。須藤武雄著。




◆制作
日本 1995年 講談社

◆あらすじ
実際の事件の中で、証拠品としての毛について書かれている。人間の体には頭髪から体毛までたくさんの毛があって、それが寿命を迎えると自然に抜け落ちてしまう。

予告も痛みも音もなくはらりと落ちるので、犯行を隠そうとして指紋を拭いたり掃除したりしても、気がつかないところで落ちるのだそうな。時には、動物の毛が衣服から衣服についていったりもする。なかなか排除できない。

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その分だけ、持ち込まれる毛も多い。調べる方も大変だ。面白かったのが、理髪師(美容師)さんの犯行は発覚しやすいとか(そんなにたくさんの毛が付着する職業って他にないかららしい。)

頭髪と体毛の最盛期が違うんだとか。体も毛も、最盛期は全部二十歳ぐらいかと思ってた。

読めば読むほど、こういう職業は大変だなと思う。汚い場所にあるものでも証拠品なら採取しなければならず毛なんて膨大な数になりそうなものを1つ1つ調べる。気が遠くなりそうな作業。

読みやすかったので、数時間で読み終えてしまった。さくっと読めるこういう本が、何冊かあると助かるけれど、「科学捜査の現場」ならまだしも、「マリリンの毛はなぜちぢれていたか」って題だと、カバーかけてないと持ち歩けない。

題名は、考えてつけてほしいな。マリリンの毛は。。の方が目立って売れるだろうと思うのもわかるけれど。