アルトゥーロ・ペレス・レベルテ/ナインスゲート

オカルトとミステリー好きにはたまらない本かも。ちょっとだけネタバレ注意。

ナインスゲート (集英社文庫) - アルトゥーロ・ペレス・レべルテ, 大熊 榮
ナインスゲート (集英社文庫) - アルトゥーロ・ペレス・レべルテ


◆制作
原題:El club Dumas o La sombra de Richelieu 2000年 スペイン 集英社

◆あらすじ
スペインの稀覯本狩猟家コルソが「九つの扉」という奇書の真贋鑑定してくれと依頼される。他にも同じような本が二冊あって、持ち主は自分の持っている本が本物だと信じている。

「九つの扉」は、悪魔が書いたと言われる本で、悪魔を呼び出す奇書と言われている本。
調べはじめたコルソの周囲で次々と人が殺され、コルソも何者かに襲われる。

実は、この本はこの世に三冊ある。そして、その三冊とも本物だったりする。ただ、見比べてみると、版画が微妙に違ってる。この謎を解かないと、悪魔は呼び出せない。

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単なる悪魔話にしないあたりが、またいい。三銃士の話もからんできたり、本という趣味に取り付かれて古書を集める収集家達のかけひきも、面白い。

複雑だけどわかりやすくて、あっという間に読んでしまったし。もう1つ、面白かったのが、古書の世界。

紙(羊皮)とか、装丁やインクの話。本は好きだけど、そういう本には当然だけどお目にかかった事もなく興味津々で読んでしまった。