スティーブン・キング原作、ショーシャンクやグリーンマイルを撮ったフランク・ダラボン・監督が撮った映画。
街を霧が襲う。その霧はただの霧ではなかった。デイヴィッドとビリーの父子は食料を買出しに行ったスーパー・マーケットで霧に閉じ込められてしまう。他の買い物客が建物の外に出ようとすると、次々に霧の中の何者かに襲われていく。
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よく放映されるので、何度も観てる映画。
スティーブンキングの原作が悪いとは思わない。原作は読んでないけど、彼の本は人の嫌な部分が出るし、世界観はなんとなく想像つく。だから、ハッピーを期待してたわけじゃない。
脚本が失敗したのかな。あまりにおかしいシーンが多すぎて覚めた。何かがいるとわかっているのに、信じない人達に違和感。信じたくないって感じじゃなかった。証拠(切り取った足)があるのに、見せなかったり。まー見たら見たでパニックになるかもしれないけど。
車で脱出したと思ったら、スーパーの前をわざわざ通ったり。一目散に駐車場を出ると思うんだけどな。目の前で人が襲われて、命からがら車に逃げこんだんだし。
細かい部分は冷めるけど、ストーリーそのものは好き。何者かに襲われるという恐怖の中、それぞれが店を出るのか、それとも店に籠城するのかという選択を迫られる。生き延びるにはどうするのがいいのか。
こういう正解がない時に大きな声で狂信的なことを言い出すミセス・カーモディと対立するデヴィッド。最初はデヴィッドと同じ立場だった人たちが、ミセス・カーモディにつくのも面白い。自分で判断できなくなると、自信満々に言う人についていきたくなるのか、もしくは現状維持を選んでしまうのか。
ラストは後味の悪い結果になってしまう。さすがスティーブン・キング。あのラストを観ても、私はデヴィッドの方についてしまうのは何故だろう。もし、正解が解らない状況で命の危機を迎えたら、私は何を基準に判断するんだろう。