フィリップ・マーゴリン/黒い薔薇

 徹夜覚悟の傑作サスペンスなんて帯に書かれたら、読みたくなるよなー。

黒い薔薇 (ハヤカワ文庫 NV マ 16-3) - フィリップ マーゴリン, Margolin,Phillip, 俊樹, 田口
黒い薔薇 (ハヤカワ文庫 NV マ 16-3) - フィリップ マーゴリン

◆制作
原題:Gone, But Not Forgotten 1998年 アメリカ 早川書房

あらすじ
ポートランドの弁護士ベッツィは破格の報酬で、建設会社の社長から、起訴された時には弁護するよう依頼された。その直後、彼は連続女性失踪事件の容疑者として逮捕されてしまう。

十年前、ニューヨークでも今回と同様、現場に薔薇が残される失踪事件が起きており、彼と二つの事件との関係が疑われたのだ。やがてベッツィの身辺に危険が迫り、裁判の行方は混迷を極める。

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10年前の事件、黒い薔薇、去れど忘られずの紙片。失踪する女性。あっという間に読んでしまった。

黒い薔薇、紙片といった小道具がきいていて、だらだらと引っ張りすぎる事もなく。定番かもしれないが、主人公のベッツィも危険な目にあう。話はとんとんと気持ちいいぐらいに転がっていく。

法廷ものだけど難しくはないし、サイコというのかな、そういう要素もある。気がついたら、すっかりマーゴリンの術中にはまってた気がする。

マーゴリンは一冊目。

徹夜覚悟のミステリーは、誇大広告とは思わなかったな。