榎木津ちゃんが仕切るというので、読むことになってしまった。
◆制作
2005年 日本 講談社
◆あらすじ
知人の大河内の紹介で、薔薇十字探偵社を訪れた僕。依頼人のはずがいつの間にやら、榎木津礼二郎の下僕になっていた。妖怪三篇、鳴釜・瓶長・山颪の3話を収録。
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榎木津はもちろん、京極堂、関君も、木場修、トリ君まで出てくるので、おなじみのメンバーは揃ってる。他の本と違うのは、仕切りが榎木津さんだって事だけ。個人的に、榎木津ちゃん、大好き。サラッと読めて楽しめたけれど、下金君(僕)が、語り口ってのがなんだかな感じ。やっぱり語り口は関君みたいに、考えて考えて面倒くさくなって放り出すタイプがいい気がする。下金君じゃ常識的すぎる。
関わり方も、ちょっとひっかかるのかな。鳴釜・瓶長はまだわかる。最初は依頼人、次は薔薇十字探偵団に興味を持って、お礼を言うという口実を使って巻き込まれていく。
が、最後の話は、あのきっかけはいらない気がする。あのきっかけで、生き埋めとか大根に繋げる意図があったのかもしれないけど、ちょっと無理でやりすぎな気がした。
榎木津ちゃんは堪能できたから、それだけで充分ではあるけれど。