最初でぐぐっとつかまれた感じ。
◆制作
原題:La Rose de fer 1997年 フランス ハヤカワ文庫
◆あらすじ
東西の壁が崩壊したあとナチの残党が暗躍するヨーロッパ。表向きは国際経営コンサルタント、裏ではプロの銀行強盗という二重生活を営むジョルジュ。
ブリュッセルの街で次に襲う銀行の下調べをしている時、ジュネーブの自宅にいるはずの妻が他の男と腕を組んで歩いているのを見かける。その瞬間、思いもよらぬ事が彼を巻き込み始め、命を狙われる。
***
二重生活を送るジョルジュ。それだけでもハラハラドキドキだろうに、妻が他の男と連れ立って歩いている。それを見たジョルジュの気持ち。当然ながらどういう事かと思って探り始める。その途端ジョルジュは命を狙われる。
妻の浮気を疑い仲間割れを疑い、次々と謎が積み重ねられる。1つ解けば次が出てくる感じで、最後の最後まで話が展開していく。
気がつけば、ジョルジュの目線で何が起きてるのか考えてたりする。
ミステリーとも言えるかもしれないけれど、冒険小説という感じもホラーっぽかったりもする。それでもオベール独特の世界観は、健在だった。