ミネット・ウォルターズ/蛇の形

卑怯だぞー、ミネットーと言いたくなるぐらい、最後の手紙にほろっと。まいったな。

蛇の形 (創元推理文庫) - ミネット・ウォルターズ, 成川 裕子
蛇の形 (創元推理文庫) - ミネット・ウォルターズ

あらすじ
◆制作
原題:The Shape of Snakes 2000年 イギリス 創元推理文庫

◆あらすじ
ある雨の晩、ミセス・ラニラは、道ばたで隣人のアニーが死にかけているのに出くわしてしまう。アニーはちょっと変わった感じにみえる女性。
警察の結論はトラックにひかれたのだとして交通事故死。だがラニラには、隣人の死に納得がいかない。それから二十年後、ミセス・ラニラはアニーの死の真相を解き明かそうとして執念の捜査を開始する。

***

ラニラが、アニーの死の真相にこだわった理由。それはわかる気がする。ただ、20年という長き歳月の間に、私なら情熱が消えうせたかもしれない。そう思うと、ラニラがその時受けたものがどれだけ大きかったか。そしてラニラがどれだけ意志の強い、しっかりした(もしくは執念深い)女性だと言う事がわかる。

すごく面白かったな。深かったという方がいいのかも。経験が人を育てるあたりも、人が人にしてあげられる事もよく描かれてた。

ラニラを好きかどうかと聞かれると、私はあまり好きじゃないかも。尊敬は出来るけど。むしろ好きなのは、牧師の奥さんの方かな。アランの奥さんはちょっと単純すぎる気がする。
アニーの元担当医さん、あまり詳しくは描かれてないけど彼女は嫌いじゃないな。

アニーを好きになれるかはわからない。彼女の汚言がまとを得てるとこは好き。自分が言われたら、図星過ぎて怒るか言いえてるわって笑うかどっちかだろうな。