パトリシア・コーンウェル/捜査官ガラーノ

ヴィンス・ガラーノは、20年前の老女殺人事件の再捜査を命じられる。



◆制作
原題:At Risk 2007年 アメリカ 講談社

あらすじ
褐色の肌、漆黒の髪、さまざまに変化する瞳。秀でた容姿と確かな手腕を持つウィンストン・ガラーノは20年前の事件の再捜査に動き出そうとした矢先に、脅迫と不吉な予言がなされる。

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褐色の肌に黒髪の美貌の刑事、ガラーノ。って、美しい男性の必要があったんだろうか。
否、美しいにこした事はないのかもしれないが、それはキャラが魅力的でストーリーが面白い場合のプラスアルファにしかならない気がする。主役が綺麗なだけで、つまらないんじゃ困っちゃう。

ガラーノに再捜査を命じる地区検事のモニーク。検事なのに、ヒステリックで中身なさすぎ。サイクスの方がよほど、いいキャラだったと思う。

コーンウェルお得意の科学捜査も、主役が鑑識や検死官じゃないせいかメインにはならず、実際に地道な捜査をしているサイクス以外は美しいガラーノ、美しいモニーク、不思議な能力をもっているガラーノ祖母、人を利用するだけのその他の人達と、キャラが単純すぎる。
人ってもっと複雑なのにな。

勿体ないな。あれだけ面白い本を書いた作家なのに。いろいろあるんだろうけど、時間をかけていいから、面白い本を書いてほしいな。