おみおくりの作法

弔いとは生きる者の為にある。

 おみおくりの作法(字幕版) - エディ・マーサン, ジョアン・フロガット, カレン・ドルーリー, アンドリュー・バカン, シアラン・マッキンタイア, ウベルト・パゾリーニ, ウベルト・パゾリーニ, ウベルト・パゾリーニ
おみおくりの作法(字幕版)

◆制作
原題:Still Life 2013年 イギリス、イタリア

◆キャスト
ジョン・メイ(エディ・マーサン)

◆あらすじ
ひとりきりで亡くなった人を弔うロンドン市の民生係、ジョン・メイ。彼は人員整理で解雇の憂き目に遭い、自宅の向かいに住むビリーの弔いが最後の案件になって、これまで以上の熱意で取り組む。

故人を知る人を訪ね、葬儀に招いていく。その過程でジョンの心が変化していく。

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弔いとは生きる者の為にある、というのはほんまやなと思った。

主人公のジョンは、1人で亡くなった人を誠実に弔おうとする。一方、上司は割り切っていて事務的に処理していく。どっちがいいんだろうと思った。こういう事に正解はないんだろうけど、亡くなった人にどっちがいいですか?とは聞けない。私なら事務的でもいい気がする。上司のいう通り、亡くなった人はわからないのだから。霊とかになってたらわかるかもだけど、私は霊に会った事がないのでよくわからない。

ジョンは向かいに住んでいたビリーの弔いをする為に、生前の彼に関わった人達に会いに行く。ビリーの思い出を語る人々。いい話もたくさん出てくる。でもこれがいい話だったらいいけど、嫌な話しか出てこない人物だったらどうするんやろうとも思った。なんか見方が意地悪い気がせんでもないんだけど。

ビリーが生前に関わった人達と会っている間にジョンの心の中が変化していく。最後には女性と約束までする。するがこの約束は叶わない。あの場面は、つい「あっ」って声が出てしまったw

そしてラストシーン、悪くはない。否、正直に言うとかなり好き。見せられたし物語としても好き。ただ、私がビリーの立場なら、弔いは上司にして頂きたいなと思う。いい話ばかりは出てこないだろうからw