埋もれる殺意~30年目の贖罪~5話、6話

全6話で完結。



◆制作
原題:Unforgotten Season4 2021年イギリス

◆キャスト
二コラ・ウォーカー(キャシー・スチュアート)
サンジーヴ・バスカー(サニル・“サニー”・カーン)
フラン・リングリー(キャロリーナ・メイン)
ジェイク・コリアー(ルイス・リーブス)
マレー・ボールティング(ジョーダン・ロング)
カレン・ウィレッツ(ピッパ・ニクソン)

リズ・ベイルドン(スーザン・リンチ)
フィオナ・グレイソン(リズ・ホワイト)
ラム・シドゥ(ファルドゥット・シャルマ)
ディーン・バートン(アンディ・ナイマン)

◆5話

警察学校近くのパブの店主が見つかった。マシューがフィオナに性的暴行を働いていた。止めたラムは逆にやられてしまったと言う。この事件は単独なのか、他の人達が隠蔽に加担したとしたらその理由は何なのか。

ディーンは警察学校に入る3カ月前に名前を変えていた。変える前の名前で調べたら前科が出てきた。ディーンの家族は前科がつく者ばかりだった。ラムは行き過ぎた暴力で過去に嫌疑がかかっていた。瞬間湯沸かし器という人もいると言う。ロバートは職を転々としお酒の飲みすぎて無職になった。優しい性格だが学力に問題があったという。フィオナの交通事故でサンプルの血液が警察内で紛失した当時、リズは自ら申し出て夜勤をしていた。

キャシーたちチームは容疑者4人に今解っている事を開示し、先に司法取引をするのは誰かと圧力をかける。リズは黙秘しフィオナは話しはじめた。ラムが道の向こうにマシューを見つけ身体検査してやろうと言い出し、ロバートと一緒に車を出た。その後、ディーンが2人が馬鹿をしないように止めた方がいいと車を降り、なかなか帰って来ないのでリズとフィオナも車を降りて後を追った。フィオナ達に追いついた時、ラムは心肺蘇生をしていた。だが、自分は殺してないと言っていたと言う。遺体を隠す提案をしたのはラムでフィオナ以外の4人で遺体を車に運んだ。事故だと思っていたと供述する。

4話目で出てきた頭部に突き刺さっていた物が万年筆だと判明した。万年筆はシニエと会社のもので、もしそうならナンバーから購入者が判明する。

ラムは調査が入った事を怖いと妻に打ち明け、これまで産んでくれと言っていたが今は自信がないと伝える。父親と話そうとするが父は決してラムとは目を合わせなかった。ディーンは妻に生まれ育った家族の事を打ち明ける。ディーンの母はディーンに会いに来て愛してた事と謝罪に来た。フィオナは資格を持っていない事を夫に話し、事故のことなど過去に合った事を子供達にも話す。リズは家政婦のユージニアはお金を渡し彼女と和解し、口うるさい母親に愛情は求めないと言い、昇進を辞退した。

キャシーは父と口論になる。キャシーの彼ジョンは、遺言や父の彼女の事でキャシーが怒っているとは思わない。お父さんを失いそうで不安なんだ。今の状態がいいとは思わない。年金がいらないから、仕事をやめてすぐに自分のところに来てもいいんだよと言う。キャシーはこの事件は見届けたいので仕事はすぐに辞められないと言う。そして父に謝罪の電話を入れる。話したいから折り返し電話をくれと残すが、父は電話しない。疲れた体で家に帰ろうとするキャシーが乗っている車の横から別の車が来る。

◆6話

キャシーは交通事故にあい意識不明の重体。サニーはこの事故が4人の容疑者によるものかと確認しつつ、全力でマシューを殺した犯人を捜査する。ディーンの口座に別の名前で付いた口座が見つかり、最近になって大金が入金され、それが即送金されていた。送金先はグレイス・ウィリアム名義でそれはラムの前妻の旧姓だった。サニーは口座の情報から麻薬と賄賂について尋問するが、ラムは話さない。

ディーンはどうしてラムが協力するのかと追及するが黙秘する。ディーンがラムのせいにしない事にサニーは違和感を覚える。そしてマシューとディーンの犯罪一家が近距離に住んでいた事を思い当たる。ディーンに警官になれと言ってくれた兄スティーヴンは頭を刺されて亡くなっていた。ディーン以外、マシューがスティーヴンを殺した犯人だと知らなかった。

万年筆のシリアルナンバーがわかった。買ったのはディーンの兄スティーヴンだった。ディーンの18歳の誕生日のプレゼントで、警察官になる事を応援していて刻印はディーンの新しい名のイニシャルだった。マシューが転んで意識を失っているのを発見した時、ディーンは衝動を抑えられなかった。

キャシーの車にぶつかったのは車両窃盗の若い男で、事件とは何の関係もなかった。ラムは賄賂を受け取り密輸入の罪と死体遺棄で逮捕。フィオナは死体遺棄の罪とセラピスト免許の件で逮捕、ディーンはマシューの殺害と死体遺棄で逮捕。リズも死体遺棄で逮捕される。サニーは、敬愛する相棒へ事件解決の報告をしに行くのだった。

***
いい人間になろうとしてるのに、上手くいかないディーンやリズが悲しすぎて辛い。正義感はあったのに周囲の偏見に傷ついたラム、家族の重圧に耐えきれず自暴自棄になったフィオナも辛い。

事件の時、喧嘩をしたことがないから隠れていた事を恥じていたマシューの兄と、孤児となり真面目に生きてるマシューの息子が会うシーン、嬉しそうな兄と照れくさそうな息子の表情が胸熱で救われた。

留守録に残されたキャシーの声を聞く父は辛すぎる。最後のサニーの言葉は染みた。前回もだけど、見終わるのは名残惜しい。

今回戻ってきたキャシーは、シーズン4で終わり。二コラ・ウォーカーさんお疲れさんと言うべきなのかもしれないが、個人的には続けて欲しかったな。5からはジェス・ジェームズ役のシニード・キーナンさんに代わるらしい。