瞳の奥の秘密

最優秀外国語映画賞受賞を受賞した作品なのだとか。

◆制作
原題:EL SECRETO DE SUS OJOS 2009年 スペイン・アルゼンチン

◆キャスト
リカルド・ダリン
ソレダ・ビジャミル
パブロ・ラゴ
ハビエル・ゴディーノ
カルラ・ケベド

◆あらすじ
刑事裁判所を退職したエスポシトは、忘れられない事件を題材に小説を書く事に。

新婚の妻が襲われ殺された25年前の事件。当時の記憶。残された疑問。関係者との再会は、
エスポシトに何をもたらすのか。

***

ちょっと突っ込みたくなる部分もあれど、わりと好きな方。他人の事ととなると無謀な事もするエスポシトだが、自分自身の事となるとぐずぐずな主人公が、人間くさくて何とも憎めない。

そのエスポシトの仕事の相棒、バブロがまたいい。酒飲みで奥さんにも飽きられてて、本人いわく酒が好きで酒場で喧嘩するのも好き。そこまでわかってたら、酒をやめろとは言えないなw

事件の犯人にたどり着いたのは彼のおかげ。何通かの手紙から犯人の嗜好を読み解き、犯人を逮捕する。彼の死の真相。写真を倒したのはバブロだって方がしっくりくる。彼らしい気がする。

上司のイレーネもなかなかいいキャラ。犯人を刺激するあたりの大胆さ、仕事上はサバサバしていて有能。けれど、恋愛に関してはもどかしいほど不器用なあたりが可愛い。

彼女が言う台詞、簡単じゃないわよってあれがやり直すって事だとしたらなんだか、ご家族がお気の毒な気がするけれど、それも仕方ないのかなと思わせてしまうのは、イレーネの良さゆえなのかもしれない。

そしてその3人とは対照的なのが犯人と被害者の夫。25年間、消える事のない憎悪と喪失感、想像するとぞっとする。