コーディ・マクファディン/暗闇

誰にでも人に言えない秘密がある。



◆制作
原題:The Darker Side 2010年 アメリカ ヴィレッジブックス

◆あらすじ
飛行機の機内で殺された美しいリサは、大物政治家の息子だった。傷口から出てきた遺留品には、謎の数字。性転換者を憎む者の犯行なのか、それとも。

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読みやすいのは、展開が早いせいなのかな。話としては、ちょっとありきたりな気がしないでもないけど。というか、この手の本が多くなりすぎたのかもしれないけど。

夫と子供を目の前で殺され自らも拷問され、顔に傷跡が残るFBI捜査官スモーキー。彼女の事件は大々的に報じられた。リサの母親で大物政治家の妻は、同じ母の立場のスモーキーに事件を担当して欲しいという。

事件を捜査していくうちに、元売春婦で元AV女優で元麻薬中毒患者が同じ手口で殺害される。彼女は立ち直ったはずなのに、その為にがんばってたはずなのに何故。

カトリック教会、告解、口に出さない秘密、心の闇。捜査官、被害者達のほとんどは、それをいい結果に結びつけるのに犯人と1人の被害者は、逆の結果に結びつける。その対比は面白かった。

犯人が、自分の言ってる事の矛盾に気付かず問題の本質をすり替えて八つ当たりしてる事に、気付いてないあたりがうけた。最後にスモーキーがやりこめるとこにも、すっきりした。

キャラはそれぞれはっきりしてるし、好きなキャラばかり。