君のいた永遠(とき)

カレン・モクをはじめて観た映画がこれだった。生々しいわりには、後味が悪くなかったな。

君のいた永遠(とき) デラックス版 [DVD] - 金城武, ジジ・リョン, カレン・モク, シルヴィア・チャン, シルヴィア・チャン, 金城武
君のいた永遠(とき)


◆制作
原題:心動 1999年 香港

◆キャスト
金城武
ジジ・リョン
カレン・モク

◆あらすじ
はじまりはよくある話。女子高生と受験生の恋物語。まだどうなるか先が見えない世代、周囲の声に自分自身の声に行動がゆらぐ。そして女子高生のシューヤウと受験生のホークァンには別れが。

7年後、2人は再開する。受験生だったホークァンは、あの時、傍らで見つめていたチャンリー(カレン・モク)と結婚していた。

***
揺れとか弱さが、生々しさに繋がってたのかな。それがよかった気がする。

ホークァンとシューヤウが出会った時、まだこれからの2人にはその出逢いが、20年も心に残る相手だとはわからない。お互い惹かれあっているからという理由で、何の計画もなく突っ走れる人もいるだろう。でも、そういう人ばかりじゃない。

家族への思い、先への不安、時間をかけて準備しないと動けない人もいる。出会ったのが若すぎた。そういうのが切ない。

ホークァンを好きだったチャンリー。これも切ない役だったな。一緒に暮らす男が、自分とは違う女性に心を奪われている。そんな男性と一緒に暮らすのはきつい。自分がいる事が、好きな男の思いを閉じ込めてしまってる。自分がいる事が、マイナスになってる。自分から別れを切り出すか、それとも気付かないふりをして、何事もなかったような顔をして暮らすか。

自分にもある弱さを認められるようになると、他者の弱さが理解できて、責められなくなっていく。年をとると、そーいう部分が多くなっていくんだろうな。子供の頃の方が、残酷だったりするし。

20年っていう歳月が、この映画にはぴったりだった気がする。