ソサエティ・サムをカドーソは捕まえられるのか。変な電話が鳴り続けたら気味悪いなぁ。
◆制作
原題:Deadly Rich 1994年 アメリカ 扶桑社
◆あらすじ原題:Deadly Rich 1994年 アメリカ 扶桑社
女優リー・ベイカーは不安におびえていた。社交界の友人たちが次々と残虐に殺されていく。まず大学以来の親友ウーナがブティックの試着室で惨殺され、続いて有名カメラマンのアヴァロンも殺される。二人とも同じ凶器で、しかも口の中には何者かの精液と陰毛が残されていた。
同じころ、リーの家には頻繁に無言電話がかかってくるようになる。捜査にあたったカドーゾ警部補はリーと協力し、著名人ばかりをつけ狙う姿なき殺人者を追う。
ニューヨークの上流階級を恐怖のどん底に叩きこんだ殺人鬼「ソサエティ・サム」は、謎めいた手紙を新聞社に送りつけて捜査陣を翻弄しながら、第三、第四の殺人を繰り返していった。
サムを追うカドーゾ警部補は、ガーデラ上院議員からの不可解な干渉にとまどいながらも、被害者たちの過去を探り、六年前に起きたある事件にたどりつく。そこから浮かび上がってきたのは、思いもかけない犯人の姿だった。
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そんな状況になったら、やだよなぁ。個人的な電話番号、個人的な交友関係を知る者と考えれば、疑いたくなくても知人を妙な目で見てしまいそう。そういう自分を嫌悪しそうな気がする。どんどんベイカーが、追い込まれていくのがわかる。
カドーソは、事件を追い始める。カドーソは3作目?2作目だったかな。彼のキャラは他の本でも知ってるので安心して読めた。ちょっとシャイ、娘が一人。その娘は父親を心配してくれてる。女優ベイカーのように裕福ではないけれど、信頼できる人間関係に囲まれた、安定した人格。
が、事件はセレブの仲間内で起こる。カドーソには馴染みのない世界だけど、セレブでも人は人。カドーソは、地道に捜査を続ける。そしてたどり着いたのは6年前の事件。過去からは逃げられないというわけらしい。
捜査妨害が入る事で、今までのカドーソとは違う面が見えた。同じキャラでも、ちょっと違った面を見れると飽きずに読めるな。