京極夏彦/絡新婦の理

 5作目。長いんだけど読んでしまう。



◆制作
2002年 日本 講談社

◆あらすじ
房総の富豪、織作家創設の女学校から聞こえるよからぬ噂と美少女、絞殺魔と目潰し魔の事件、連続殺人は八方に張り巡らせた蜘蛛の巣となって刑事・木場らを眩惑する。

蜘蛛の巣のように連なる事件の中心にいる蜘蛛とは誰なのか。満開の桜の下、京極堂は。

***

親近感はこの本がいちばんあったかも。4姉妹と母。そうなると私はすでに亡くなってる事になるけど。

自分の感情をコントロールできる意思と聡明さを考えれば、性格的に犯人は想像ついたけれど、それがどう関わっているのかは読み応えがあった。

織姫さんの話や日本の神話、悪魔と天使、キリスト教やユダヤ教など、この手の話は結構好きなので楽しく読めた。宗教そのものには興味はないのだけど。

女郎蜘蛛も女の妖怪だからか、満開の桜と青空を背景に描いてくれて、目に浮かぶようだった。