森瑤子/非常識の美学

自分の思考を型にはめすぎない方が楽しい。

非常識の美学 (角川文庫) - 森 瑤子
非常識の美学 森 瑤子

◆制作
1992年 日本 角川文庫

◆あらすじ

遅刻することも嘘をつくことも、ステキにみえてしまう人がいる。それは何故なのか。我がままが似合う女になるための秘密の数々。楽しみ方のエッセイ。


「1人遊び」は笑った。その通りだと思う。それが出来るのは1人でいる事を楽しめないとだめなんだろうなとも思う。1人でもいい、2人でもいい、大勢でもいい。そうなっちゃうと気楽。

「我がままの美学」は、苦笑した。一緒に食事に行った人に「何が食べたい?」と聞かれて、「お肉は食べられないので、お肉以外ならなんでも」と答えて怒られた事がある。高校生だった。相手は年上の社会人。怒ってくれる人でよかったなと思う。

自分が何をしたいか何を望んでるか、そういう事を人任せにするのは、卑怯だと思わない?そう言われて赤面した。恋人じゃなかったけど異性だったし、気を使ったつもりだったのだけど、使いどころを間違えてるって教わった。ちゃんと向き合ってくれたのが嬉しかったのを思い出した。

森さんは1940年生まれと書いてあった。母ぐらいの年代になるのかな。あの世代の人は、そういう事をきちんと教えてくれる人が多かった気がする。今じゃ通用しないのかもしれないけれど、堅物と言われようが天邪鬼と言われようが、型通りのやり方より自分に合ったやり方を探す方が楽しい気がする。