DES 英国史上最凶のシリアルキラー

 全3話。

◆制作
原題:DES イギリス 2020年

◆キャスト
連続殺人鬼デニス・ニルセン:デヴィッド・テナント
ジェイ警部:ダニエル・メイズ
ブライアン・マスターズ:ジェイソン・ワトキンス

◆あらすじ
 ●1話 連続殺人犯 デニス・ニルセン
1983年2月、アパートの排水口から人骨が発見され、警察は連続殺人犯の存在を知る。大人しそうな公務員のデニス・ニルソン(デス)は警察の訪問を受け、遺体の隠し場所を警察官に話す。警察署でデスは遺体と過ごした時や殺害方法をすらすらと供述する。デスは被害者は15~16人と話すが、遺体の状態が悪くて身元の特性は進まない。刑事はデスの自白に疑問を抱く。

 ●2話 戦慄の犯行
全ての被害者を特定するという警部に、上層部は早期解決を迫る。一方、伝記作家のブライアン・マスターズはデスと面会することにした。何故、事件が起きたのかを理解する為に本を書くとブライアンは言うが、刑事は捜査に影響したらと心配する。デスは相変わらず警察に対して供述はするが、それによって明らかになる事実に、ジェイ警部は疑念を深めていく。

●3話 判決の時
早期解決の為、デスの被害者6人についての裁判になった。が、裁判になるとデスは無罪を主張した。伝記作家ブライアンは、デスに彼の真意を問いただすが、デスは弁護団に相談し、犯行当時の責任能力を争点にすると言い出した。法廷では生存者がが証言台に立つが、激しい反対尋問を受けマスコミの注目を浴びてしまう。被害者と遺族の無念を晴らす事はできるのか。デスは有罪になるのか。

***
デスを演じたデヴィッド・テナントがいい。どこかで見た顔だなと思ったら「バッド・ディシジョン終わりなき悪夢のはじまり」で見ていた。あれもサイコパスの役だった気がする。

バッド・ディシジョン終わりなき悪夢のはじまり

マクドナルド&ドッズ 窓際刑事ドッズの捜査手帳」ドッズ役のジェイソン・ワトキンスがブライアン役を演じている。この人が書いた本も出版されているのだそうな。

切り裂き魔ゴーレムでジョージ役を演じたダニエル・メイズがジェイ警部役を演じてる。

切り裂き魔ゴーレム

見れるんだ。殺人鬼役のデヴィッド・テナント、世間話でもしてるように事件の話をするし、法廷であいまいな証言には突っ込みいれる程冷静だし、頭のいい普通の人に見える。狂っているのは精神だけなのかと、改めて気持ちが悪くて怖い、そんなテナントの演技に引き込まれるし、ジェイ警部の苦全ての被害者を法廷に持ち込めない。遺族の気持ちに答えられない。その一方、自分の生活も思うようにはいかないジレンマにも共感する。デスが何を感じ何を思い、あの凶行に走ったのか、それが引っかかってしまう伝記作家の気持ちもわからないではない。

そう見れる。あっという間に3話見れた。が、惜しいとも思う。余計なシーンが本筋がぼやけてる気がする。刑事たちの労力と苦悩を描きたかったのか、デスの壊れっぷりを描きたかったのか、デスに面と向かって話を聞き出し本にしたブライアンを描きたかったのか。出来るなら、3話でまとめるなら事件と刑事たちを中心にして欲しかったな。